1000万円貯めても不安な30代女子【一般社団法人フリードデスク】


ある雑誌の特集で、
「1000万円貯めても不安な30代女子」
というものを取り上げていました。

この女性ですが、毎月金額を決めて
貯金した結果10年間で1000万円の
貯金ができたそうなんです。

ただ、1つ引っかかりがあったようで、
「あれ、お金を貯めてるのになぜか不安だ」
という感情に気づいたみたいなんです。



「1000万円の貯金で不安」

このように聞くと、
「1000万円もあるなら全然いいじゃん!」
と思われたかもしれません。


1000万円って結構大きな金額ですし
「それだけあれば取り敢えず十分でしょ」
と思う気持ちはよくわかります。

ですが、実はこれ、彼女の心理の方が正しいんですよ。

どういうことか?


今の行動をいつまで続ければいいのか分からないと、
先のことが不安になるのは当然ですからね。

だって、
幾ら1000万円貯めようが、
2000万円貯めようが、

年金は減り続け、退職金も減っている
そんな老後不安な現代において、

実は老後生活を満喫するには、

「お金はもっと必要だった・・・」


という状況に直面したとしたら、
誰だって不安になりますよね。



だから、1000万円貯金しても
「あれ、お金を貯めてるのになぜか不安だ」
と思う彼女の気持ちって実は正しいんですよ。

そして、そんな彼女に対して、
FPがアドバイスをしていたのですが、
それが全く的を射てなくて、、、

「この人、FPなのにわかってないな〜」

と、つい思ってしまいました。


一言で言うと「雑」ですね。


それが、このアドバイス。


「いざという時のお金。
 今使うお金。
 将来の夢のためのお金。
 この3つに分けてお金を貯めましょう」


と言っているんです。


つまり、
ただお金を貯めるのではなく、

・病気などに使うお金
・生活費
・将来やりたい事に使うお金


という風に、
項目ごとに分けましょうね、ということ。


オイ。なんだこいつは。

まじで毒にも薬にもならないじゃないか。


てか、全然回答になってないでしょ。

それらしい事を言ってますが、
結局、必要資金を区分しても
彼女の不安は解消されません。



「あれ、お金を貯めてるのになぜか不安だ」

この不安の根本はどこにあるかというと・・・

「老後生活で必要になるお金がどれくらいなのか?」
ということを明確にできていないから、
不安な感情になるんですよ。

つまり自分はこの先、
どれくらいお金を準備しておけばいいのか?
そこを明確する必要があるということ。



だから、私は
「生涯シミュレーションをしてください!」
と、こういう方にはよく言っています。

自分の将来像を想像して、
必要になってくる金額を明確化させるのです。


例えば、結婚、出産、住宅ローン、第二子出産、
子育て、教育費、旅行、老後生活、病気などなど・・・

そうすることで、
ある程度、生涯に渡って
必要な資金がわかるじゃないですか。


そしてその際、

「じゃあ、どのようにしてその資金を増やすか?」

という命題に直面すると思うんです。


この時に、
・自分のキャリア形成を見直すのか?
・より適した会社へ転職するのか?
・投資をして資産運用するのか?

というような選択肢が見つかってくるのです。


私自身、自分の生涯シミュレーションをした時
投資というツールを選択しましたが、
人によってはそれを達成する方法として、

転職かもしれないし、
今の会社でのキャリアアップかもしれません。



老後必要になってくる資金を作る方法は、
投資以外にもあります。

ただ、その方法を探すには
生涯シミュレーションをしないと
何も始まらないのです。

いくら貯金しようが不安は消えません。

その辺の浅はかなFPの薄味アドバイスで
納得させられないようにご注意を。

それでは!

PS:
写真のゲーム機、懐かしくないですか?(笑)


名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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