父親への仕送りを削るしかなかった理由【一般社団法人フリードデスク】

15年前から給料の一部を父親へ仕送りしていた。

父親は、65歳。

調子が悪く、仕事ができる身体じゃない。

2ヶ月に1回もらえる僅かな年金では
生活できないので私が給料から2万円だけ
毎月父親に仕送りしていた。

でも、もう父親の生活費となる仕送りが出来ない…



これは、日本郵政で働く正社員の方の声です。

ご存知の方もいるかもしれませんが、
先日の日経でも発表があったように、
日本郵政では正規・非正規社員の
同一労働賃金を目指すために、

「正社員の給料を下げた」ようです。

同一賃金にするために、
非正規社員の給料を上げるのではなく
正規社員の給料を下げることで
同一にしたわけです。


確かに法的には、
今回の規定変更は待遇差別を無くす上で
必要なことだったのかもしれません。

ですが、だからといって
「給料を下げる」ことで
足並みを揃えることがどうも
私的に、腑に落ちないんですよね。


私の学生時代の友人にも日本郵政で
働いている子がいるのですが、

年に一度山口に帰省した際
彼と食事したときにいろいろ話しますが
出てくる言葉といえば

「キツイ・苦しい・給料安い」

というネガティブなことばかりですからね。


というのも年末になると日本郵政は
全社員にハガキ5000枚を販売する
ノルマがあるようで、、

もし売れ残った場合は
「自買」なんだそうです。

なのに手取りは20代社員で20万円以下。

40代の役職付きでも手取り20万円なんだそうです。



そりゃ、冒頭でご紹介したように
父親への仕送りもできないですよね。

2007年に郵政民営化が行われ
日本郵政は国の管理下から民間企業として
独自経営に切り替わりました。

それからというもの、

「保険の押し売りが問題視されたり…」
「2015年には4000億円もの特損を出すなど…」


民営化初の赤字転落するなど
あらゆる事で日本郵政は問題を起こしていました。


ここからわかるように、
少し厳しい言葉を添えるとすると、

ぬるま湯に浸かっていた人も企業も
大海原に出たら戦えなくなるという事です。

「誰か」「どこか」に依存した体質でいると
ここぞ!という時に対処できない身体つきに
なってしまうわけです。


そして私たちはそんな
日本郵政の体質を反面教師として学ぶべきで、

いつもお伝えしているように
老後の備えについて誰も教えてくれないから
何もやらないという依存体質ではなく、

誰も教えてくれないのなら
自分で学ぶ姿勢を持つ独立心を
常に持っておくべきという事です。


「2030年には3人に1人が高齢者」

という超高齢者社会が待っていると
総務省や厚労書が発表しています。

そんな時代では当然の事ながら
現行の年金制度は破綻し、

「年金だけでの老後生活はムリ」

という時代になることは予測できるわけです。


だからこそ、
社会や国を信じるのは悪と捉え、
「全国民経営者思考」を持つことが
1つのキーポイントになるんじゃないかと
私は考えています。

それでは、また!



名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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