雰囲気にこだわる飲食店が、卓上に呼び鈴を置かない理由【一般社団法人フリードデスク】

From:香港のホテルより


私はいつもどこに行くにも、
ビジネスのスイッチが入ってしまい、
ついつい分析してしまうのですが・・・


最近どこに行っても、
決まって”こう”思います。



「細部こそが全てだ」と。


高級レストランや旅館など、
ハイコストなお店に限った
ことではありません。


下町の焼肉屋だろうが、
タイヤ交換してくれる車屋さんだろうが、
コンビニの接客だろうが、同じです。


「あぁ、ここまた来たいな」
「人に紹介したいな」


と思うお店には共通点があります。

それが、




「細部にこだわっている」




ということです。


例えば、私の大好きな焼肉屋。

六本木にオススメのお店があるのですが、
そこのこだわりはかなり徹底してます。

仮にコースを頼んだ場合。


お肉の厚さ、サイズ、順番など、
テストにテストを重ねた結果、
最もお客さんが心地よいと思う
内容に仕上げています。




「それくらい普通じゃん?」




という声もありそうなので、
ついでに言うと・・・


そのお店は、それぞれの卓上に
”あえて”呼び鈴を置いてないのです。



「不便じゃん!」



と思うかもしれませんが、
全然不便じゃないんですよ。


呼び鈴がない分、
常に店員さんが各テーブルに
目を光らせています。


常に呼び鈴が「ピコン!ピコン!」と
鳴って素敵な雰囲気が壊されるのを
お店が好んでいないのです。


それが致命的とすら思っています。




「また来たい。またお願いしたい」




と思わせてくれるお店・サービスは、
『99%の人が見逃すであろう、
お客さんが感じるわずかなストレスや
不快感』を絶対に見逃しません。


一つでも違和感が残っていれば、
徹底的に原因を追求し、改善する、
頼れるブレーンが必ずいます。



私はそういうお店が大好きなんです。



フェイスブックの代表である
マーク・ザッカーバーグは、



「まず終わらせろ」



を理念にビジネスを拡大して、
今のような成功を収めていますが、
もちろんビジネスにおいてスピードは大事です。


超・重要です。


多少雑な仕事だったとしても、
不出来な企画書だったとしても、
「まずはやりきれ」と言うのもわかります。



ただし。

最終的に濃いファンやリピーターを
作るのはやはり「細部への配慮」だと
私は思います。


Amazonの1クリック注文が実現された時は、
あまりの便利さに感動しました。


初見のお客に対して、
いかに無意識レベルでその配慮による
「快感」を感じさせられるか?

その小さな快感の積み重ねが、
一つの感動体験を作り上げるはずです。


お肉の話ばっかりだったので、
最後にちょっとだけ真面目な話をすると・・・


投資案件をリサーチする時も、
細部へのこだわりは重要です。



誰もが、

「これは素晴らしい投資案件だ!」



と言っている時こそ、冷静になって、
空気読めない奴だと思われようが、


「これ、本当に大丈夫か?」
「○○はチェック済んでるの?」



と、言えなければいけません。


どこまでも細部に目を光らせて、
誰よりも厳しく精査する。

自分が「最終責任者」であり、
最後にGOをだした人間は
「自分である」という自覚。

何が起こってもそれを受け入れ、
冷静に対処する覚悟。

これはビジネスマンにも投資家にも、
求められる気質だと思います。



ちなみに。

かのスティーブジョブズ氏は
とにかくこだわりが強い人だったと
言われています。


90年代、当時は珍しかった
カラフルでスケルトンなmacの
開発を進めていた頃、

イエローの試作品を見て、
目をギラっと光らせ、
彼はこう言ったそうです。



「なんだこのションベンみたいな色は!?
 全然求めてる色と違う!やし直しだ!」



正確なセリフではないですが、
これに近いことを言ったようです。
(プロジェクトのスケジュールが
どんどん後ろ倒しになっていたにも
かかわらず。)


ジョブズは口は悪いですが、
自分の判断基準をしっかりもち、
妥協しない姿勢は非常に参考になります。

もちろん私自身もまだまだ
投資家として爪が甘い部分はありますし、
もっと成長していかなければいけません。

なので、自戒の念を込めて、
今日はこんな記事を書いてみました。


何か一つでも参考になれば幸いです。


ではまた。

名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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