『本当の敵』の見つけ方(映画のネタバレ有り)【一般社団法人フリードデスク】


テレビドラマや映画を見ていて、



「本当の敵はお前だったんかい!」



ってパターンはよくありますよね。

人を殺すことに何のためらいもない、
『ユージュアルサスペクツ』の
非情なギャング、カイザー・ソゼは
足の悪いひ弱な男の演じていました。


リチャードギア主演の
『真実の行方』ではラスト10分に
まさかの大どんでん返しがあり、
本当の敵が明らかになりました。



『頭の良い敵』は姿を隠すのが上手いです。



例えば、不動産業界にも敵はいます。

ずばり「不動産会社」です。


自分でも不動産関連の事業を
過去にやったことがあるので、
それなりに業界の裏事情は
知っているつもりですが・・・


結構エグいですよ。


あまり大きな声では言えないですが、



「客の利益なんてどうでもいい。
俺らは仲介料やAD(広告費)さえ
稼げればそれでいいんだ」




というスタンスで仕事をする業者が
半分以上と言っていいです。

だから、不良物件を買わされて、
大失敗をする人が後を絶たないんです。



投資家サイドの話をすると、
不動産投資の失敗は本当に悲惨です。

不動産会社は、少しでも利益を
中抜きするために、相場よりもかなり
高い販売価格で売ろうとしてきます。


そんなの、買った瞬間に赤字確定ですから。


繰り返しになりますが、彼らは仲介料や
広告費をもらえればそれでいいんです。

踏んだくるけ踏んだくって、
状況がやばくなったら会社をたたむ。



そして、また新しい会社を立ち上げる。



で、また新たなカモを探し、
不良物件を売り歩く・・・

こういう非人道的な商売をしている
不動産会社は腐るほどいます。




しかし。



こういう人達より『もっとタチの悪い奴ら』がいます。

そもそも、不動産会社が1件の物件から
稼ぐ金額なんてたかが知れています。

億単位の物件を仲介したとしても、
せいぜい数百万円が良いとこです。



つまり、それ以上のお金を気づかれないよう、
うまーく儲けている人間がいるんです。






「銀行」です。






特に、地銀のような中小企業に多いのですが、
不動産て、銀行のお墨付き物件ほど、
融資の返済金利がめちゃくちゃ
高かったりします。


銀行のお墨付き物件だし、
融資も降りるし、サブリースだし、
「想定利回りはプラス」だし・・・

と、人参を目の前にぶら下げられて、
多くの不動産投資初心者はついつい
その物件を購入してしまいます。



「明らかに高い金利」に異議すら唱えずに。



ではそんな物件を購入した後、
どんな悲惨な状況が待っているか。

これは実際にあった事例ですが、
仮に空室ゼロで家賃収入が満額
入ったとしても終始はマイナス、
という最悪の状況になります。

そりゃそうです。

金利が高すぎて、月々の返済額の
負担があまりに大きいんですから。



ただでさえ収支はマイナス。

でも、そもそも相場よりもはるかに
高い価格で買わされているので、
手放すためには数百万円〜数千万円の
身銭を切らなければいけません。


最悪、赤字に耐え切れず、




「自己破産」

に追い込まれます。



しかし、
安定した企業で働く会社員の方ほど、
その選択肢を選べません。

自己破産した場合、
クビは免れたとしても、
会社からのお給料は確実に下がりますし、
クレカも使えなくなりますし、
世間体も悪くなります。



毎月赤字を垂れ流して、銀行にお金を献上。

それを35年間繰り返せば、
合計額は1千万円をくだりません。


まったく。
不動産会社が可愛く見えてきますね。



中には、勇気を出して自己破産する人もいます。

その場合、
銀行は本来もらえていたはずの
金利をもらえなくなります。




「銀行ざまぁ見ろ!!」




と思うところですが、
ゾっとするのは「ここ」です。


銀行は一定数の自己破産者が
発生することを計算済みなんです。

過去の統計から、
どれくらいの割合で自己破産者が
発生するかは把握できています。


なので、仮に自己破産者がでても、
融資事業の終始がプラスになるように、
初めから金利の「%」を決めているんです。



だから、融資の金利は高いんです。

怖いな〜。



最後に、もう一つ驚きの事実があります。

これも弁護士さんから聞いたのですが。


不動産で失敗して自己破産する人の多くが、
銀行に対して「申し訳ない」という
気持ちを持っているそうです。

本人を一番いじめてきた「本当の敵」に対して、
「申し訳ない」と感じてしまうこの矛盾。




何ともやるせ無い気持ちになります。



本当の敵は、うまく姿を隠しているものです。

もし、この話を聞いて怖気付いたのなら、
不動産投資はやらないことをお勧めします(笑)。


参考までに、シェアでした。

名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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