いいからさっさと住所教えろよ【一般社団法人フリードデスク】


先日、ある投資系のセミナーに行き、
軽く案件の調査をしてきました。


結果、私の判断は「黒」でした。


私が投資案件をデューデリする時の
基準はいろいろあるのですが、
一通りやっても判断しかねる場合、
一番てっとり早い方法があります。


主催者の人に思い切って住所を聞いちゃうのです。


セミナーを主催している会社の住所か、
あるいはセミナー講師や代表の人が
住んでいる住所でもいいです。


あまり気は進まないやり方ですが、やる価値はあります。


「この案件への投資を前向きに検討しています。
もしかしたらご気分を害するかもしれませんが、
これから長いお付き合いになると思うので、
お互いに身分証を確認し合いませんか?」

と声をかけてみてください。

相当不快な言い方をしない限り、
自分の紹介する投資案件に自信があれば、
相手は住所を教えてくれます。


もちろんこれだけで十分
信用できるわけではないですが、
一つのフィルタリングとしては有効です。

逆に、住所を聞いた時に
激しく拒絶してきたり、

「そういう事を言うなら無理して
 投資してくれなくても結構です」

というスタンスのところは怪しいです。


だって明らかに矛盾してますよね。


利益を出す自信(見込み)があり、
逃げも隠れもせず責任を持って
運用するつもりでいるなら、
住所くらい教えても問題ないはずですから。




投資や資産運用のアドバイスをしていると、
「矛盾している人」にはよく出会います。

今回のケースとは少し事情が違いますが、
最近投資家仲間になった50代の
サラリーマンの方も「ある矛盾」を抱えてました。


投資を始めるまでずっと、


「銀行以外の場所にお金を預けるのが怖いです!
 株も社債も不動産も、全部怖いです。
 でも収入は増やしたいんですよね」

と言っていたのです。

これ、凄く矛盾しているのがわかるでしょうか。


なぜって、


「銀行預金も投資先の一つだ」


という事を完全に忘れてしまっているからです。


銀行預金は”一応”金利がつきます。


ほぼゼロなので投資というには
あまりに規模の小さい話ですが、
預金も一応ひとつの投資なわけです。



ちなみに銀行預金は、「銀行の信用」で成り立っています。


銀行の株や社債を買う投資家も、
「銀行の信用」があるから買っています。



つまり、株も、社債も、預金も、
リスクの起源は全て同じで、


「銀行の信用」


を担保にしている投資なんです。

なのに彼は「預金だけ」を信じていました。


「預金」も「株」も「社債」も、
同じものを担保にしている投資なのに。




これってやはり非合理的だと思うんです。


「なぜこんな矛盾が生まれるんだろう」


と考えてみたのですが、その答えの一つとして、
みんなイメージの中で生きている、
というのがあると思います。


「貯金は安全」「投資は危ない」というイメージです。


学校教育や家庭の教育、テレビドラマや映画、
いたるところで情報のシャワーを浴びたせいで、
いつの間にか私たちはイメージだけで、
人生の大事な意思決定をしているのかもしれません。

でも、冷静に考えてみれば、
いかにその意思決定で損をしているかわかります。


例えば、市販のシャンプーやリンス。


人体に悪影響のあるものばかりという事は、
商品の裏面に記載されている化学物質の
構成を見れば一目瞭然です。

ヘアサロンで売っているような高価な
シャンプーの方がはるかに体に良いのです。


でも、、、


綺麗な女優さんやモデルさんが
出ているCMのイメージに背中を押されて、
多くの女性がリスクと引き換えに
市販のものを買っています。

その結果、不純物が体内にたまり続け、
石鹸の匂いがするアトピー性の赤ん坊が
生まれてしまったりするんです
(諸説あるようですが、テレビのスポンサーである以上、
 事実だとしてもメディアが報じる事はないでしょうね)。


イメージに影響されて生きるのか。

それとも、ロジカルな思考で生きていくのか。


一般大衆のように、
集団心理で自分の意思を決定するのか。
それとも、経営者や投資家のように、
期待値で意思決定をするのか。

自分の人生のハンドルをコントロールできるかどうかは
結局そういう「選択の違い」にあると思います。

ではまた。


名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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