10年間で6倍以上に膨れ上がった投資案件【一般社団法人フリードデスク】


「10年間で投資したお金が
6倍以上に膨れ上がった」


という、とんでもない投資案件があります。
(私はその頃まだ投資を始めてなかったですが)


実はこれ、
長期の積立て投資の一つで、



「金(きん)投資」



というものです。



金の価格は2000年頃は、
約300ドルの価値でしたが、
10年後には2000ドルという
6倍以上に価格が高騰した経緯があります。


金は通貨と違って、インフレの影響で
簡単に価値が下がったりしないので、
投資家の中では人気の案件の一つです。

ただ、その一方で金投資には
「デメリット」があるのも事実です。




それは、「市場規模」です。




投資運用先を選定する項目には、
利率やリスク、過去のエビデンスなど、
複数の項目があると思いますが、
見逃しがちな項目があります。

それが市場規模です。

たとえば、
米国債の1日の取引量を見てみると、
だいたい50兆円と言われています。


また、米国株式でも10〜20兆円とされています。


では、その一方で、
金の取引量はどれくらいでしょうか?


実はわずか「1兆円程度」しかないのが現状です。


1兆円と聞くと大きな数字ではありますが、
先ほどの米国債や米国株式と比較すると、

最大で、



“50分の1程度の市場規模”



しかないのです。


では、なぜ市場規模が小さいと
それがデメリットになるのか?

一部の投資家の動きに左右されやすく
なってしまうからです。

ごく一部の投資家が好き勝手に
売ったり買ったりするせいで、



「所持している金の価値が一瞬にして下がる」



という事が起こりうるのです。

金は通貨と違って、
そのもの自体に価値があります。

ですが、変動がとても激しいので、
一極集中で運用をしてしまうと、
大きな痛手を被る可能性があるのです。

事実、長期投資に精通した、
投資家のウォーレン・バフェットは、
金投資についてこのように語っています。

「金のいいところは、眺めていてキレイで
撫でるとすべすべしていることだけだ」


だいぶ皮肉も入っている気がしますが、
要するに「投資としては魅力的でない」
って事ですね。彼曰く。

金投資はその希少性から、
価値が0になることはありません。

ですが、市場規模から見てみると、
とても動きが激しくて安定性に欠ける
運用先だという事です。


メリットしかない、なんて投資案件は
絶対にありえないですから。

必ずリスクやデメリットがあります。

多くの方は、
投資を行う際に利率やエビデンスや、
トラックレコードなどに注目しがちです。



「市場規模」は意外と盲点になりがちなので、
今後はぜひ注目してみてください。

名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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