国民一人当たり900万円の借金がある【一般社団法人フリードデスク】


「国民一人当たり900万円の借金がある」





このような金銭的不安を発信する、
マスメディアの言葉を聞いたことが、
あるのではないでしょうか?



私は仕事柄、セミナーを開催していますので、
この点について質問をされる参加者の方に、
何名もお会いしてきました。




ですが、私の見解としては、

“それほど不安に思う必要はない”

というものです。




財務省が発表しているデータによると、
国債発行は1087兆円あるとわかります。

これは、1億2千万人の日本人口で割ると、
「1人あたり900万円」の数字になるので、
この数字については、間違いありません。


ただし、報道機関は、
「1人あたり900万円の借金がある」
と言っていますが、ここが大きな間違いないのです。


そもそも、この数字は、
国民の借金ではなくて国民が国に、
“900万円を貸し出している”数字です。


なので、900万円の借金がある、
というのはちょっとした情報操作なわけですね。



報道機関は、このようにして
“情報を弄って”国民を不安にさせる
動きがありますので注意が必要です。




それは、年金についても言えます。

昨年の年金保険料は、45兆円程あり、
それに対して、支払い額は50兆円程ありました。

なので、5兆円規模で、
年金赤字になっているという話を、
テレビなどで聞いたことがあるかもしれません。


この数字は、
財務省発表の数字なので正しいのですが、


ポイントは、
年金には貯金として200兆円以上ある、
ということです。


つまり、年金収支が一時的に赤字だとしても、
すぐに年金の仕組みが崩壊することはあり得ません。

もちろん、この状態が続いていけば、
いずれは年金が破綻してしまいますが、

そうならないように国も、



・保険料の引き上げ
・支給開始年齢の引き上げ
・給付額の抑制




などなどの施作を打ち出して、
どうにか年金収支を戻そうと努力しています。


それに、確かに昨年は、
年金収支が5兆円赤字でしたが、
その前年度は「15兆円のプラス」になっているのです。

年金運用が赤字になると、
テレビを通じて大きな報道がなされ、
プラス収支の時には全く報道されません。


これが、マスメディアの実態なのです。

全く同じ数字を使って情報発信するものの、
国民の解釈を歪める報道をマスメディアは行っています。

ですが、投資を行う上で、
情報を正しく受け入れないこと以上に、
危険なことはありませんよね。


ですので、
テレビや新聞から報じられる情報を、
なにも調理することなくそのまま受け入れる、
ということは避けたほうがいいです。


一次情報を再度自身で調べ上げ、
他の投資家の方に聞くなどして、
情報の信頼性をあげた上で、
自分自身に落とし込んだ方がいいと私は思います。


では、また!

名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

ページの先頭へ