マイナス金利の今、投資信託をすべきか否か?【一般社団法人フリードデスク】


マイナス金利政策の今、
銀行や証券会社から勧められた
投資信託を買うのは損か得か?


この問いかけについて、
一度、考えてみてください。



おそらく、各金融機関は、
マイナス金利をうまく利用して不安を煽り、
消費者に投資信託などを紹介する機会が
多くなることと思います。


ですが、そういった時には、
一度整合性を確かめてみてください。




たとえば、

「預金金利が下がる恐れがあるので、
 今から投資信託に資産を移行させましょう」


と言われたとき。



確かに、この言葉は、一見すると
間違いがないように見えますよね。

ですが、金利が下がるというのは、
具体的に数字としてどれくらい
下がるのでしょうか?


以前、0.02%だった普通預金の金利が、
マイナス金利後、0.001%に下がりました。

確かに、金利が下がったのは事実ですが、
ここでよく考えてほしいのです。


これは、100万円預けて、
200円だった金利が10円になっただけの話です。

年間で、わずか「190円の違い」ですよね。


この190円をカバーするために、
「投資信託にしましょう」と銀行は
勧めてくる、という話ですが・・・


まず注目してほしいのは「手数料」です。



投資信託に資金を預けた場合、
普通預金とは違い「運用管理手数料」として、
年間で数パーセントが必要になります。


ということはですよ。

仮に0.2パーセントの手数料だと仮定したとき、
100万円を運用したら2000円の、
手数料が取られるわけです。

更には、ここに、
運用リスクが伴うわけですから。


わずか190円の金利差を防ぐために、
2000円と元本を下回るリスクを負う、

と考えたら、

マイナス金利だから投資信託を買う、
という単純な考えでは、
損をすることがわかりますよね。




これは、行動心理学で、


”選好の逆転”



と言います。



本来の目的が、
別の目的の登場によって撹乱されることで、
正しい判断が下せなくなるというものです。


たとえば、お得に商品を買う為に、
あるスーパーのポイントカードを使って、
毎回同じスーパーに通っていたけど、


実は、別のスーパーの方なら、
ポイントカードなしでもそれ以上に
安く買うことができたとか。

人は、ある別の条件が加わると、
正しい選択ができなくなってしまうものです。


だからこそ、資産を守ることを目的として
資産の置き場所を移行させる場合にも、
営業マンの話に振り回されて本来の目的を
忘れないように注意した方がいいわけです。


自分がやる資産運用は、一体何の為なのか。


本来の目的を見逃さないよう、
意識した方がいいと思います。



それではまた!


名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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