インドだからできる『お金をばら撒く制度』【一般社団法人フリードデスク】

インドが2年以内に
全国民にお金をばら撒くそうです。

“ばら撒く”と言うと
少し嘘くさいですが(笑)
「ベーシックインカム」
と言えばお分かりかと思います。

これは「全国民に無条件で
一律の現金を付与する」

という制度です。


インドは今まで導入に
踏み切れなかったようですが
今かなり話が前進しているそうです。

実際にインドで
ベーシックインカムが実施されたら
世界_初ですので面白いデータが
取れそうですね。

私個人的にも、
ぜひ実施して欲しいと思います。


で、この発表を受けて
「日本でもベーシックインカムやらないの?」
みたいな話が飛び交っているようですが、

ベーシックインカムの
仕組みを理解すれば、
「近い将来、日本での導入はない」
と私は考えています。

その理由は2つありまして、

一つはもう既に、
日本にはこの制度に似たものが
あるということ。

そしてもう一つが、
ベーシックインカムを導入するには
まとまった財源が必要だということ。


まず、日本には、
ベーシックインカム自体はありませんが、
国民の最低限の生活を確保する制度に、
「生活保護制度」がありますよね。

既にこの制度に対して
国は財源を確保しているので、
ここに加えて国民に付与する財源を
新たに確保するとは考えづらいです。

もしあるなら、
生活保護かベーシックインカムの
どちらか一方を採用するのかなと。


そして二つ目の財源について。

これは日本の成長率を見ると
とてもわかりやすいですが、

人口ボーナス期を過ぎ去った日本は
これから人口は減少する一方です。

人口が減少するということは、
それだけ労働力が縮小するわけなので、
国家としての成長は鈍くなります。

そうなると資金を生み出す力も
弱くなっていくので、その日本で
新たに財源を生み出す見込みは薄い
というのが私の意見です。


それに対して、
IMFが発表するように
インドは2017年に7.2%。

2018年には7.7%の
成長見込みがなされています。

それだけ今後の財源獲得に
有望な国だけあって、
インドはベーシックインカムを
導入するのにもってこいの状況
だというわけですね。


ベーシックインカムを導入するには
今お伝えしたように幾つもの条件が
重なってこそ成立します。

だからこそ、インドは
世界に向けて新しい常識を作り出し
新しい事例を作って欲しいと思います。

それがインドのみならず、
将来的に世界の常識になる可能性を
秘めているのではないでしょうか。

それでは、また!



名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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