高齢化なのに高齢者施設が倒産する時代【一般社団法人フリードデスク】


「高齢化なのに高齢者施設が倒産する時代」

といったら少し不思議に感じますよね。

ですが実は、
今、日本では高齢者施設が相次いで
倒産しているようです。


その数は医療・福祉事業において
おおよそ250件にも及ぶと、
東京商工リサーチの調査から判明しています。

そして「250件」という数字。

これは2000年以降最多だそうです。


「人口ボーナス期」を過ぎ去った
日本は今後高齢化になる事が確定していて、

その高齢化スピードは
高齢化社会へ向かっているとされている
ドイツやフランス、スウェーデンよりも
「10%以上速く」進んでいます。

高齢化は出生率の低下を加速させ
経済の鈍化を誘発するので、
社会問題として大きく取り上げられますよね。

ただ、不思議なのは、
そんな少子高齢化の代表例として
取り上げられる日本で、

『なぜ、高齢者施設の倒産が相次いでいるのか?』

という関係性についてです。


高齢者人口が増加すればその分だけ、
高齢者ビジネスが加速するのは
当然のように思えますよね。

例えば、介護施設や老後施設
ヘルパーや老人ホームなど・・・

こういったビジネスは
今後の日本において必要不可欠だし
需要は確実に拡大する。

そう思われてきましたし
実際そうだったはずです。

ただ、実際は倒産の嵐・・・。



どうやらその背景には、

『介護人材の不足』と『介護人材の離職率の高さ』

が原因としてあったそうです。


よく耳にする事に、
介護職はとてもハードだと
言われています。

対人ビジネスなので
精神的に辛いしご老人をおんぶしたりで
体力もかなり要するとのこと。


それにもかかわらず、
日本の平均年収が400万円の今。

『介護職は10年勤務でも200万円以下』

という状況だと言われています。

そりゃ離職率も高くなるよね、
って話ですよね。。


実際、私の友人に、
福祉系の大学に通っていた子が
何名かいたんですけど、

地元に帰って飲みながら話を聞くと
7割近くが別業種に転職していたり、、、

社会貢献を、と言って始めても
現場のキツさに耐えられないわけですね。

で、その結果。
人材不足で経営が回せなくなって
会社倒産という経緯があるようです。


こうしたところを見ると、
新規事業への参入は念入りにリサーチして
検証を繰り返すことは欠かせないですね。

最近よく広告とかで、
介護職起業セミナーとかを見かけますが

「高齢化だから儲かるかも?」

という思考停止は自分の身を
危険にさらる事態に陥る可能性がありますから。

常に、1つの情報を得たら
その情報の付随品まで調査検証することを
意識していきたいところですね。

それでは!



名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

ページの先頭へ