５８０億円分のネム（XEM）が
コインチェックからハッカーによって
不正出金されたと発表されました。
そこで先日、記者会見があったので
その発言をポイント毎にまとめました。
＜コインチェック事件のまとめ＞
・不正出金分の補填は検討中
・５８０億円を補填できる財務があるかは確認できていない
・全てのコイン及びJPYの入出金、売買は一時停止
・暗号通貨は盗まれたら基本的に戻らない
・セキュリティー面はやっていたつもり
・でもマルチシグコントラクトをやっていなかった
・ネム以外のコインについても返金は約束できない
・（NEW）自己資金から４６０億円分のネムを返金発表
・（NEW）ただし、いつごろ返金かは未定
現在は、このような状況です。
一時はコイン全ての返金を約束できない
という発表でしたが翌日には、
ネムを返金すると発表されました。
誰に問題があるとか、
そういう部分に注視するのではなく
コインチェックの素早い行動を
私たちは見習うべきですね。
トラブルや問題発生した場合、
時間を経過させるほど不信感を買いますが
即対応すると信用回復も早くなる。
それが私がこの一件から感じた
私の率直な意見です。
実際SNSやネット上の声は、
一日にして悲観から感動に
変わっていますからね。
理不尽なコインチェック非難が
ファンの声に変わっているのが
顧客心理の面白いところです。
そして今回の事件から感じたこと。
それは、
「金融の世界ではいつ何が起こるか、
どこの誰にも予測ができない」
ということです。
もしかしたらコインチェック社は
今回の事件に関して事前に、
何かしら前ぶれがあったかもしれません。
ただ仮にあったとしても、
その辺りは政府やメディアの情報操作で
私たちの元に来ることはありません。
なので日頃から危機管理を行い
取引時以外はハードウォレット等に移す
ことを習慣化しておくべきだと、
改めて勉強になりました。
これは決して仮想通貨のみならず
お金を投入するすべての物事に言えますが、
「資産管理や保護は自己責任でおこなう」
ことが必須です。
とはいえ、
今回の一件で資産の凍結に
遭われている方にとっては、
未だ気が気でないと思います。
実は・・・
私の知人も取引用に一部のコインを
置いていたようで被害に遭っています。
彼はXEMではなく、
Rippleとかイーサリアム…
といったコインだったそうですが、
出金すら出来ないと嘆いてました。。
ただコインチェックから発表があって
「マジでよかったよ～」
と声に覇気が戻っていて
私も少し安心しました。
なので決して他人事でないからこそ
お気持ちはよくわかりますが、、
今私たちがジタバタしても
事態は大きく変わらないので
コインチェックの続報を待ちましょう。
コインチェックの方向性を見ると
倒産や未返金の心配はなさそうなので
もう少しだけ辛抱しましょうね。
あと、これはあくまでも、
個人的な予測なのですが、
事件発生時に着地点は３つあると
思っていました。
１、財力があり仮想通貨進出を考えていた企業による買収
２、ハッカーとの折り合い
３、企業倒産
１と２は私たちにとって
とてもいい結末ですが、
３は避けて頂きたいところという予測です。
ですが結果的なものは、
ここにはない４つ目の答え。
「自己資金による資産の返却」
でした。
これは、正直驚きましたね。
コインチェックの公式発表によれば
「約２６万人、総額５億２３００万XEMを自己資金から
NEM保有者全員に日本円で返金いたします」
とあります。
５億２３００万XEMの換算ですが
１XEM８８円での計算なので、
４６０億円を会社の保有資産として
持っていたということです。
コインチェックは
２０１４年創業のベンチャー企業です。
これだけ若い会社なのに、
４６０億円を持っていたわけですからね。
取引所はリスクはあるけど、
どれだけ儲かるか実感させられました。
以前にも少し触れましたが、
仮想通過市場は為替市場などとは違い、
まだまだ歴史が浅いです。
歴史の浅い市場は、
それだけ動きが激しくなりがちなので
今後もあらゆる騒動が想定されますが、
それとともに歴史を重ねていくわけです。
ですから今回の一件で
仮想通過は終わったと思うのではなく、
「導入期から成長期に向かいつつある」
というのが正しい認識だと思います。
今回のように一つずつ
問題と解決を繰り返していけば、
仮想通過が世の中に広まる日が来ると
私は信じています。
それではコインチェックで
また新しい動きがありましたら
このメルマガでもお伝えしていきますね。
一日でも早く今回被害に遭われた方に
資産が戻ることを私も祈っています。
それでは、また！
名前：大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。
