なぜ、借金が多くても国家破綻しないのか?【一般社団法人フリードデスク】

「日本国債は破綻するのか?」

この手の議論は書籍やメディアなど
あらゆる場面でならされていますよね。

ギリシャやスペインが実際に、
国家破綻しただけに、

「借金大国=日本」

と呼ばれる自国は本当に
大丈夫なのか不安を感じている人も、
きっと多いのではないでしょうか?


総務省の発表によれば、

「日本の借金額は1062兆円ある」

と言われています。


1062兆円と言われても、
あまりにも金額が大きいので
分かりづらいかもしれません。

そこで、最近国家破綻した
ギリシャと日本を比較してみましょう。


この2国を比較する上で
「政府総債務残高」
というデータを使います。

これは国の借金額が
GDPの何パーセントか?
ということを表した数値で、
高ければ高いほど悪い状況を指します。


ギリシャの政府総債務残高は
いくつかと言うと177%。

それに対して、現在の日本は、
246%もあるとわかっています。


この数値を一言で言えば、

「国家破綻したギリシャよりも、
 現在の日本の方が借金を多く抱えている」


ということです。


このようにみると、
日本もギリシャのように
国家破綻するのではと噂されるのは
仕方のないことですよね。


ですが、ここで1つ、
見逃してはならないことがあります。

「借金返済能力」です。


これは銀行から企業への貸付と同じ考えです。

例えば、
A社は銀行から100万円を借りていて、
B社は1億円を借りているとします。


先ほどの例に沿って説明すれば、
ギリシャは100万円の借金をしていて、
日本は1億円の借金をしている
というイメージです。


このように見ると、
A社が破綻したら当然B社も破綻する
と思いがちですが、
そんなことはありません!

なぜか?


例えば、
A社は50万円しかお金がなければ、
100万円の借金でも破綻してしまいますが、

もしB社が1億円の借金をしていても、
会社に2億円のお金があれば、
当然ですが破綻しませんよね。


そう、、、今の日本は
このB社と同じ状態なんです。

先ほどお伝えした通り日本の借金は
1062兆円ありますが、
銀行預金で1500兆円あると言われています。


つまり、近々に日本が国家破綻するか?
と問われれば、私はNOと回答します。

自国の銀行預金に
お金がなかったギリシャは破綻しましたが
自国に預金がある日本は
まだ大丈夫ということです。


とはいえ、今後日本の状況が
さらに悪化していけばもちろん、
ギリシャのように破綻することは
十分に考えられる話です。

ですから私たちは、
常にこうした危機感を持ちながら、
万が一に備えた資産の分散を行って
自分で資産を守ることが大切です。


ではまた!

名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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