銀行が消費者金融に変わった日【一般社団法人フリードデスク】


「口座がない、でも大丈夫!」



というテレビCMを、
見たことがありませんか?


吉高由里子さんとかが出てる、
銀行系カードローンのCMですね。

一時期、プロミスやアイフル、
アコムといった消費者金融のCMが、
よく流れていましたが、

最近では、それら以上に、
銀行カードローンのCMの方を
よく目にします。



実際、平成27年の日銀の発表によると、、、

  
消費者金融の貸付額は
「4兆335億円」だったところ、
銀行系カードローンは
「4兆6000億円」だったそうです。


つまり、今まで個人の貸付は、
消費者金融がメインだったのが、
銀行に切り替わったということですね。


では、なぜ最近になって、
銀行系カードローンの貸付額が
増えているのか?

その理由は、2010年に
貸金業法が改正されたことが
原因としてあげられます。


簡単に説明するとこの法律は、


多重債務を防ぐために、
消費者金融からお金を借りにくくして、
国民を守るための法律です。


この法律が施行されたために、
消費者金融は業務縮小を
余儀なくされました。
(アコムのチワワとか可愛かったな)




それは国民にとっていいことなのですが、、、





一つだけ問題点がありまして
この法律の対象に、

「銀行が入っていない」

ということがあるのです。

なので、銀行だけは、



「国民にいくらでもお金を貸すことができる」




ということ。


消費者金融の貸付が原因で、
自己破産してしまう人が沢山出たから、
法律改正されたはずなのに。

それと同じことを次は、
銀行が行うようになったということに、
違和感を感じてしまいます。

今はまだ目立った問題は
起きていないようですが、
最大年利18%もありますから、
今後、トラブルが発生するのは時間の問題です。

それよりも、信用の創造体である銀行が、
消費者金融と同じことをやることに、
少し恐怖を感じてしまいます。



「銀行がお金を貸してくれる」




と聞くと安心するかもしれませんが、
やっていることは消費者金融と
同じですからね。


“国民に超低金利でお金を預けてもらい、
 そこに高金利をつけて国民にお金を貸し付ける”



このように文字で見ると、
銀行の利益構造が垣間見れると思います。


「銀行」と名乗るだけで、
国民に信用してもらえれて、
お金を預けてもらうことができる。

そして、入ってくるそのお金を使って、
利益を生み出しているという構造。

普段はあまり考えないことですが、
銀行は自行の信頼性を存分に使って、
収益を確保していたわけですね。


非常にビジネス上手です。


テレビCMの回数や、
社会に変化が現れたということは、
裏には表面化しない「何か」があるわけで、

私たちはそういった裏の事情まで、
探っていくことが大切な
検証作業だと思うのです。


銀行が行っている利益構造を知れば、
私たちが個人として踏襲して、
資産構築できることにも気づけるはずなので。

ただ社会の仕組みに乗っかるのではなくて、
その仕組みを知ることも投資家として大切です。



それでは。

名前:大石 武
一般社団法人フリードデスク代表理事。
山口県下関市出身。食品業界、医療業界での会社員経験を経て、2015年に独立。その後、個人投資家としての活動を開始し、2016年には投資家コミュニティを設立。金融に強い日本人を輩出する為、日々個人投資家のサポートに励んでいる。

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